若いにこしたことはないな、なんて思うのは、やっぱり俺がおじさんだということだろうか。
「幸哉、そろそろ帰って来て」
「・・・もとはと言えばお前のせいだろう」
トイレのドアからこっそり覗くその姿は、怒られるのを承知で覗きに来た若き少年のようだ。
・・・否、少年なわけか。
「ジャガイモは、もうないですから・・・」
「あぁ」
俺がドアに向かって歩くと、当の本人はドアからスッと離れた。
それから俺たちは教室に向かい、それそれの仕事をやり通した。
まぁ、ジャガイモの箱だけは俺には回ってこなかったのが幸い。