いや、よく見れば、周りの奴らも心なしか笑っているような・・・。




「幸哉?どうかしたの?」


「っ、琴海」



あの騒ぎのときには廊下に出ていたらしい琴海が帰って来て、俺の顔を不思議そうに覗いてきた。




「なんでもねぇよっ・・・」



「ん?」


ジャガイモごときで大騒ぎなんて、しかも見ただけなんて知ったら、琴海だって笑わずにはいられないだろう。




「トイレ行ってくる」


俺は、逃げるようにトイレへと向かった。




廊下を早足で歩く俺は、時々他の人にぶつかりながらトイレに着いた。