もっとも、振り向かなくてもわかるそいつは、おそらく俺に殴られたかったのだろう。 「っ恍!」 「はははっ、どうよ、それ」 「どうも、こうもあるか!」 「とりあえずそれ入れるから、中見ないで持って来てよ」 「なんで、俺が!お前、俺がジャガイモ嫌いなの知ってるだろ!」 「箱の中身を見て、なんて言ってないけどなー」 まんまとはめられた。 恍は未だに笑っている様子。