「・・・な、んだ?」 恐る恐る目を開けた。 琴海の手はギュッと繋いだままだった。 でも、俺は目の前の景色に唖然とした。 「えっ、校庭?」 「どうしたの?幸哉」 歩く足を止めて、琴海の方を見る。 「え、あ、琴海、その髪留め・・・」 琴海の前髪には、おそらくさっきまで、捜していたはずの代物があった。