屋上について、ドアを開けたら、


晃「おせーぞ。 ブス!」


陽「あ、美樹ちゃん。 1時間目お疲れ様」


晃からバカにされ、陽に励まされた…?


美樹「…晃は相変わらずうるさいな。 ちょっとは陽みたいに気づかいができないのかよ」


あたしは、凄く小さい声で言った。


晃「んだと、ゴラァッ! 今、何かボソッと言っただろ!」


地獄耳…なのか? 


でも、内容が聞こえてないのに、キレてるところはバカな晃っぽい。


美樹「あたし、今の今まで寝てたから少し、機嫌が悪いんだよ。 だから、早く話しを終わらせて寝たい訳。 OK?」


晃「OK。 じゃねぇよ! てか、寝てた!? 授業中ずっと!?」


おー、晃がノリツッコミしたよ。


晃「うん、そうだけど。 なんで?」


陽「美樹ちゃん、1時間目ってなんの授業だった?」


美樹「え? 数学だったけど、なんか問題でもあった?」


みんな驚いた顔をしている。


晃「だよな……。 寝てたってマジでそれ言ってんのか? お前」


美樹「マジだよ、大マジ。 なんなら、そこにいる慧や秀に聞いてみればいいじゃん! ねぇ、あたしぐっすりだったよね?」


慧「ああ。 熟睡してたな」


秀「何回、叩いても起きんかったもんな。 あれは焦ったわ~。 陽さんたちの約束に間に合わんかと思ったくらいやもん」


何か、ゴメン…


てか、叩いたのかよ!


美樹「ね? あたしが寝てたってこと、分かった?」


陽「うん、そうみたいだね。 …あ、秀と慧。 美樹ちゃんのことありがとね」


陽がそう笑いながら言うと、秀と慧が頭を思いきり下げ、


慧「いや、少し送れてしまって申し訳ありませんでした」


秀「そうです。 すみませんでした」


陽「そっか、じゃあ帰りは俺達が送ってくから、明日の朝。 またお願いね」


慧秀「「はい」」


二人は大きい返事をして、屋上から出ていった。