招待状がないあたしは、もちろん中に入ることはできない。

だから披露宴が行われている会場の前で待っていた。


しばらくして、息抜きをしに来たのか、明先輩が会場から出てきた。


「明先輩っ!」

「え?夕菜ちゃん!?」


まさか、こんなところであたしと出くわすなんて想像していなく、明先輩は驚いている。

だけどあたしはそんなこと気にしていられなかった。


「明先輩っ……
 あのっ……どうしても言いたいことがあってっ……」


先輩は、目を大きく見開いて、あたしを見ている。
そして発せられる言葉を待っていた。