「あれ?」
そのあと、休憩がてらのカフェに入ると、明がさっきもらったばかりのチケットを見て疑問の声を出した。
「どうしたの?」
「これさ、チケット2枚あるけど、1枚で二人まで行けるみたいだぞ」
「え、嘘!?」
そう言われて、1枚チケットを渡されると、確かに注意書きのところに「1枚につき2名様まで有効」と書かれている。
「店の人、勘違いしたみたいだな」
「ふふっ、そうだね」
まあ、この場合、自分たちは損しないからいいだろう。
でも問題は、余ってしまうチケットである。
「どうする?誰かにあげる?」
「そうだなーー。あ!」
明は、一瞬考えるようにして、何かがひらめいたように声をあげた。