「よっ……」


3日が経った。

あの日から、城崎さんがあたしの前に現れることはなく
毎日のように顔を出してくれるのは、明。


「明……。
 今日も来てくれたんだ」

「まあな」


夜7時を過ぎると、お見舞いに来てくれる明。

仕事を早く終わらせて、直行で病院に来てくれる。
あたしは毎日その時間が楽しみで仕方がなかった。


「昨日に比べてどう?」
「だいぶ痛みも引いてきたよ。
 あ、あと退院も来週にできそうだって!」
「そっか。よかったな」


あたしの言葉に、笑って頷く明。

あたしには何も変わってない。
記憶をなくす前と……。


「ヒロは?今日も来てねぇの?」
「……あ、うん」


ヒロという名前を聞いて、胸がドキッとした。