「裕翔の……匂いだ……」
裕翔の家へ着くと、あたしは彼に抱きついた。
そんなあたしを、優しく抱きとめる。
「やっと……お前を捕まえられたような気がする」
「うん……。今度こそ本当に、裕翔のものだよ」
今までは、いつもどこかに明の存在があった。
だけどようやくちゃんと明と話せて、ケジメをつけられて……。
「この1ヶ月、気が狂いそうだった」
「……ごめん…」
「だから覚悟しとけよ」
裕翔はあたしの顎を持ち上げると、自分の唇を重ねた。
「んっ……」
それは最初から噛みつくようなキス。
一度唇を離すと、全身が熱くなるような瞳がそこにあった。
「あ、たし……シャワー…浴びてこないと……」
「無理。必要ない」
「きゃっ……」
裕翔はあたしの腕を引っ張ると、ベッドへと押し倒した。