「俺だって信じたくなかったよ!
まさかお前の向かった場所が………
親友のヒロのところだったなんてっ!!」
ああ…
やっぱりあたしは、明と裕翔の友情を壊してしまったんだ……。
「俺の知らない男のとこだったら、まだよかったっ。
単純に俺が嫌われたってことなら、まだよかったっ……。
それなのに、よりによってなんでっ……」
明は自分の前髪をくしゃっとつかんだ。
間から見えるその目は、本当に悔しいといったような目で……。
「あきら……」
いてもたってもいられず、手を伸ばした瞬間だった。
「きゃっ……」
その手を引っ張られ、あたしは再度、明に押し倒される形となる。
「ヒロになんか絶対に渡さない。
絶対……」
「嫌」と叫ぶ前に、あたしの唇は明の唇によってふさがれてしまった。