それからの時間は、流れるように過ぎていった。


バイトに出ても、対面で城崎さんに会うことはなかったし
もう目すらも合わせないように心掛けていた。

明とも何も気づかれないように笑顔を向け、自分の中で城崎裕翔というものを消した。


自分は明だけが好きなんだと……。



そして今日、



「夕菜、お疲れ様ー!!」



あたしの最終出社日となった。