結果、
73:48
圧倒的な差で、明先輩の勝ちだった。
「うぅ……いい勝負にすらならないなんて……」
「俺にバスケで挑むのが間違ってるって」
「だって……」
それほどにまで必死だったんだもん。
あたしと明先輩は、いつまでたっても宙ぶらりんな関係。
そりゃ、明先輩はずーっと長い間お兄さんのお嫁さんに片思いしていたから、そんなすぐに新しい恋なんてできないかもだけど……。
「じゃあ、約束通り、俺の言うこと聞いてもらおうかな」
明先輩は、にっと笑うと、あたしに顔を寄せた。
「な、なんですか?」
「俺と付き合って。夕菜ちゃん」
それは、あたしがずっと望んでいたことだった。