「よし!」
「やったぁ!」


その日は、明先輩とデートをした日。

あたしたちは付き合っているわけではないけど、あの日から距離は近くなり、こうやって二人で遊ぶことも多くなっていた。


あたしの気持ちはもう完全に明先輩に向いていて
きっと先輩もあたしの気持ちには気づいてる。


だからこそ、これ以上どう踏み切っていいのか分からなかった。


「はいよ」
「ありがとうございます!」


明先輩は、今取れたばかりのUFOキャッチャーのぬいぐるみを、あたしに渡した。

それは猫の可愛いぬいぐるみ。
まるまっている姿が可愛くて見とれていると、明先輩が取ってくれた。


「さて、次は………お、バスケシュートあるじゃん!」


ゲームセンターの奥に、バスケットゴールにボールを入れるゲームがあった。

明先輩は、すぐにそっちへと歩いていく。