それから長い時間私たちは無言だった。
美紀はさっきからずっと黙ったままだし。
スマフォで時間を確認しようとした時、
美紀は話し始めた。
「あたしね…キヨちんのこと…」
…え?
今美紀キヨ先生の名前呼んだよね?
もしかして美紀も…
先生のことが好き?
「キヨちんのこと…だしにして、藤井君のこと花火大会に誘っちゃってっ!!!」
私は一気に安心のため息をついた。
って…祐樹!?
「あたし…多分藤井君のこと好き」
美紀が祐樹のことを!?
「えっい、いつから?」
「分かんない。いつの間にか好きになってたっぽい」
だから最近仲良かったのかな…?
祐樹もまんざらじゃない感じに見えるし。
二人が上手くいってくれたら私は嬉しい。
「…ま、茉莉亜!!!」
「何?」
「ごめんなさいっ」
「ええ!?」
美紀は深々と頭を下げてきた。