「ってことで藤井君!いいよね?」
「ってことでって何だよ!まったく話についていけないんだけど」
美紀は教室に入ってきた祐樹にいきなり話しかけた。
祐樹の手にはメロンパンと牛乳。
多分購買に行ってたんだと思う。
「いいの?駄目なの?どっちなの!!」
美紀の気迫に負けたのか
祐樹は「はいはい分かりました分かりました。いいよ」と言って自分の席に座った。
「決まり~♪じゃあキヨちんもよろしくねぇ~」
「おう!じゃあ俺も購買行く途中だったから行ってくるわ」
先生が教室を出ていったあと、祐樹が後ろを振り向いた。
「…で?どういうことなんだよ」
「花火大会行くの!茉莉亜とあたしとキヨちんと藤井君で!」
「「え!?」」
思わず私も驚いて、祐樹の声とかぶった。
隣の席に座っていた美紀はこう付け足す。
「キヨちんと女子二人だけだとなんかアンバランスだからもう一人男子呼ぼうってなったの!あとキヨちんがいた方が先生といるってことで色々有利じゃない?笑」
有利な意味がよく分からないけど
先生とも行くっていうの冗談じゃなかったんだ…。