次の日。

私は木下君の影に少しおびえながら家を出ようとした。



玄関の扉を開け、足を踏み出そうとした時
先生が目の前に立っていた。



「先生!?」


「おはよーう!まりあちゃんのことだから怖がってるかなって思ってさ」


「あらあら!清川先生おはようございます!ほら、茉莉亜もあいさつして!」



先生が来たことに気付いたのかお母さんが小走りで走ってくる。

私も先生に「おはようございます」と言った。



「じゃあまりあちゃんのお母さん!俺がしっかり守りますんで安心してください」


「よろしくお願いします!頼もしいわぁ!!清川先生みたいな人が茉莉亜の旦那様になってくれたらいいのに…」


「なっ!?お、お母さん!恥ずかしいからやめて!」




私は顔を赤らめながら先生の背中を押し家から退散しようとする。

「俺もまりあちゃんみたいな子お嫁さんにほしいっすわ」



先生はためらいもなくそう答えた。

「先生!!!も、もう!!いってきます!」



半ば強引に私は会話を中断させ、先生と一緒に外に出た。




「ふぅ…せ、先生!!お母さんの冗談に乗らなくていいですから!」


「冗談じゃないけどね♪」


「は、はい!?」


「あははっまりあちゃんかーわい!」


「からかったんですね!?」




少しドキッとしたのに…。
先生の馬鹿。