-休み時間-



「どうして先生笑ったのか分かんないよう。しかも可愛いとか」


「お前が焦ってるところが面白かったんじゃねぇの?」


「そうなのー?あ!!!てか祐樹もどうして助けてくれなかったの?ひどいひどいー」


「いやぁ、俺そういうヒーロータイプじゃないから」


「もーっ!絶対友達なんかできないじゃんかっ!やだぁーそんな高校生活なんて嫌だよー」



私は机に顔を伏せながら足をばたつかせた。


「子供か」


祐樹は私の頭をポンっと軽く叩く。



もしも祐樹が違うクラスだったら私一人ぼっちだったよね。
そこは感謝しなきゃ。








「えっと…藤本さん?」


「えっ!?あっ…私???」


顔をあげるとそこに立っていたのはショートカットの元気そうな女の子。




「馬鹿。お前しか藤本なんて名字のヤツこのクラスにいねぇって。っと、俺はお邪魔かな?退散退散」


「ゆ、祐樹!」



ああ…他の友達のところ行っちゃった…。
置いてかないでよ~。



中学の頃の私は…
いじめられる一歩手前だったし。
でも祐樹がいたからいじめられずに済んだって感じだった。


友達0からのスタートをきる私。
自己紹介から失敗しちゃって
祐樹だけが頼りだったのに…。