そして翌朝。


スマフォに一件のメールが届いていた。


《まりあちゃん。いつでも俺が近くにいるって思って》


そんな先生からのメール。

スマフォをぎゅっと握りしめ、家を出た。





そのまま私は一人で電車に乗った。


もう、痴漢も怖くない…っていったら嘘になるけど。
先生が近くにいてくれるって思ったら怖くない。


学校について、皆から冷たい目で見られる。
…大丈夫。


私には先生がついている。


隣に先生は立っていないけど、ずっと一緒。



私は誰にも負けない笑顔で通りすがる人たちにあいさつを交わした。



もちろん教室に入る時も。



私が扉を開くと一斉に皆が静かになる。

「おはよう!!!」


私は負けない。
絶対に負けない。






「茉莉亜!!おはよ!」


「あっ美紀おはよ」


「あの…藤本さん。おはようございます」


「佐藤君おはよう!」


「藤本、おはよ」


「おはよ祐樹!」



私にあいさつをかえしてくれたのは三人だけだった。

誰も私を優しい目で見てくれなくて心がくじけそうにもなってた。


…でも三人は私に笑顔を向けてくれた。

私は一人じゃない。