「どうして?どうしてなのお母さん!!」


「貴女は大事な私の娘。ううん、お父さんにとっても大事だしお兄ちゃんにとっても大事な妹なの…。世間の目は冷たいのよ?清川先生と付き合っていることを許すってことは貴女を見捨てるってことと同じなの」


「…」


「分かってくれない?茉莉亜」


「お母さんなら…私の気持ち分かってくれると思ってたのに」


「茉莉亜落ち着いて」


「落ち着いてなんかいられないよ!なんで先生を好きになることが駄目なの?世間の目なんて…私には関係ない!!」


「茉莉亜!!!!」



私は家を飛び出していた。


走るたびに私の目から涙が流れる。


ずっと我慢してきた涙が。



学校から家に来るまで、必死で泣かないようにしてた。







「先生…会いたいよっ」



私は必死にそう言いながら走った。