その日私たちは、
校長先生に言われて教室に帰らず帰宅することにした。



そして明日から先生は謹慎処分。


「…先生」


「どした?」


「どうなっちゃうんでしょう…」


「何がだよ」


「私たちです…」


「どうもならないだろ?俺達は俺達だ。それとも俺のこと嫌いになった?」


「そんな!!嫌いになんてなれません!!!!」



先生はニヒヒと笑って私の頭をぐしゃぐしゃと撫でた。


「大丈夫だ!心配すんな」


「はい…」



明日から先生は学校にこないけど、私は行かなきゃいけない。



怖い。

校門に入る時。
玄関に入る時。
廊下を歩く時。
階段をのぼる時。
教室に入る時。


全部全部怖い。


今日のすれ違う人たちの目を
また明日見なければいけないと思うと気が重い。


しかも今度は一人。
私一人だけ。


先生は隣にいない。






…でも、美紀と佐藤君は私と先生のことを理解してくれている。


だからそれが唯一の助け。