思わずタイガに怒鳴ると


「タクシー代だよ。ただで帰そうとするなんてうさぎちゃんも酷いな~


チューの一つもさせてくれなかったからこれぐらいいいじゃん」


タイガはさも心外だと言わんばかりに唇を尖らせる。


ち、チュー!!


「誰がおめぇとするか!あたしの唇は戒だけのものだ」


……実際、戒以外……叔父貴や、キョウスケともしちゃったケド。


意図してしたわけじゃねぇよ!?叔父貴とキョウスケのは不可抗力だ。


と、あたしは頭の中で言い訳。


してると


「うさぎちゃんがチューしてくれたら、今すぐ帰るよ」


とタイガがとんでもないことを言い出し迫ってくる。


「だ、誰がおめぇとチューするかっての!」


ぐぃーと押し戻していると


「朔羅……あたしは大丈夫だから…居てもらってもいいよ」


とリコが言い出し、流石のタイガもいつものフザケタ態度をしまいこみ、リコの前にすっとメニュー表を差し出した。





「今日は僕のおごりだよ。好きなものを頼みたまえ」




タイガ…


いいとこもあるんだな。


と、ちょっとじーんとしてると


「じゃ、これ」


リコはパフェの中でも一番高いものを即決。


リコもちゃっかりしてんな。