ちがうクラスだから、事情はよく分からないけど…。

前もそんな感じで断られたような…

まぁ、良いや!信じよう。

そうして、1人でとぼとぼ下校していると

「おい。」

「はぁ…でも、嘘だったのかなぁ…」

「おい、佐田 蒼依!」

低いハスキーな声で私の名を呼ぶそいつは…

「うげ!王子!」

しまった!!

パシッと自分で口を抑える。

「うげ…だと?」

明らかに怒ってらっしゃる!

「し、失礼しまぁ~す…」

ガシッ!

「逃がすと思ったか?」

ニヤリと、悪魔のような笑みを浮かべるその王子。