「石原。よく聞け。これは夢じゃない。
いいな?」


死神が、私の肩に手を置いてゆっくり
話す。


「お前は2ヶ月後に死ぬんだ。」


「………私、死んじゃうの?」


死神は私の目を見たまま、
こくりと頷いた。


その瞬間、涙がでた。

今まで生きているのが、普通だった。

この生活が、おわる何て考えた事なかった。


あと2ヶ月で、もう何もかも終わっちゃうんだ。


笑うことも、喧嘩することも、できなくなってゃうんだ。

今まで当たり前だと思ってたことが、
当たり前じゃなくなったゃうんだ。


泣き叫んだりはしなかった。

でも涙が、ずっととまらなかった。