好きな人…。
私は気づいてしまったかもしれない…。
遠い遠いあなた。
同じ人間なのに…。

放課後…。

帰りはいつも美夏と2人。

「美夏…。相談なんだけど…。」

「ん?どうしたの?なんかあった?」

いいよね…相談しても…。
おかしいのかな…。

「あのね、もしだよ!
 もし。遠い遠い人でどうしても届くことのない
 人を好きになってしまったらどうする?」

美夏は少し考えた顔をしてから…

「その人を本気で好きなら、 
 私だったら、あきらめずに頑張るよ!
 届くかはわからないけど。
 届くように努力する。」

そうだよね…。
私っタラ…。
何もせずにただ。逃げて…。

きっと私は。。。
遠い遠いあなた…。

”游君 ”に恋をしてしまった。

でも、届くはずのない恋。

美夏になら相談してもいいよね。

「美夏…。私恋したかも。」

…。

「うっそ~!?だれだれ~?」

「それが…。その…。」

言っても大丈夫かな。
からかわれたりしないかな…。

「もしかして橋田君?!?!」

え…?いやその…。
美夏を信じよう。
わかってくれるよね。

「それが…。smilesの游君…。」

言っちゃった…。
からかわれたりするのかな。
変な子とか思われたかな。

「花菜…。」

え…。なんか怖い…。
声が一トーン低いんですけど…。