「ただいまー!」


「おかえりなさい!」


「おかえりなさい」


「おかえりなさい・・・」


修学旅行から帰ってきて久しぶりの部室。


「なんかたったの5日ぶりだけど、ずいぶんと来てない感じだな」


「そうだね。
あ、みんなお土産持って帰ってきたよ!」


「わ~、ありがとうございます!」


「じゃあ私お茶入れるわね」


みんな久しぶりに見るけど相変わらず元気そうだった。


柚希と真理奈、俺と哉斗のお土産で机の上はいっぱいになった。


「柚希さんはクッキーで、真理奈ちゃんはマカロン。
哉斗くんは東京バナナ。
空くんは・・・キーホルダー?」


「悪かったな、俺だけキーホルダーで」


「スカイツリーですね・・・」


「どうせみんな食べもんだと思って、かぶると嫌だからキーホルダーにしたんだが・・・」


やっぱりキーホルダーはダメだったか?


「わ~、うれしいです!
食べ物は食べたら無くなるけど、キーホルダーは一生残りますもんね!」


「私もいいと思うわ」


「そ、そうか」


よかった、キーホルダーなんてちゃっちいとか思われるかと思った。


「え~、いいなぁ。
私も欲しい~」


うん。


「お前はそう言うと思ってたからちゃんとみんなの分も買ってきたさ」


ほら、と柚希と真理奈、哉斗の手の平に小さなスカイツリーのキーホルダーを渡す。