新幹線に乗る前は
「わ~、新幹線に乗るのも初めて~」
「すごいですね・・・」
「空、早いぞ!」
などと盛り上がっていたが、
「・・・・」
「・・・・」
「・・・・」
「・・・・」
数分で静かになってしまった。
この沈黙の間ってなんか重いから嫌いなんだよな・・・。
秋葉には15分で着いた。
「おー、やっぱ人多いねー」
「まぁ東京だし」
「当たり前って言ったら当たり前だよね」
「ここに来る前も多かったですけどね・・・」
とりあえずアニメイトという店に行くことにした。
「すげー、アニメのグッズいっぱいだな」
「みんなも欲しいのあったら買ってね。
じゃ、私ちょっと行ってくるから」
そう言って柚希は人ごみの中に入っていった。
欲しいのあったら買ってね。
と言われたものの・・・特に俺アニメ見ないしな・・・。
知ってるアニメのグッズとか置いてないもんなんだな。
そう、例えばド〇え〇んとか、クレ〇ンし〇ちゃんとかさ・・・。
そこら辺の国民的アニメなら知ってるんだが。
なんだ、黒子の〇ス〇とか、進撃の〇〇とかって・・・。
最近のアニメにはついていけん。
適当に中を見ながら回っていると、求めていた商品があったのか嬉しそうに袋を持って手を振る柚希を見つけた。
「買えたのか?」
「うん、きっとこれで喜ぶはずよ!」
「そっか」
嬉しそうに袋の中身をみる柚希を見て、次に俺たちはせっかく秋葉にいるんだからと、ゲームセンターに行くことになった。
「リズムゲームしようぜ、リズムゲーム!」
妙にテンションが上がってきた哉斗は太鼓の達人をリクエストしてきた。
「いいけど・・・負けてもしらねぇぞ?」
「大丈夫、俺太鼓の達人の達人だから!」
意味わからん。
「よし、空選んでいいぞ!」
「じゃあ・・・」
無難にJ-PoPを選んだ。
柚希と真理奈は俺たちのプレイを見てると、後ろに下がって傍観する。
「いっくぜー!」
「へいへい」
曲が始まりリズムよく叩く。
ちなみにレベルは俺が難しいで、哉斗が鬼。
鬼で大丈夫かと聞いたが、哉斗は「へーきへーき!」
と笑顔で答えていた。
そして曲が終わり結果発表・・・。
『ノルマクリアだドン!』
『ノルマ失敗・・・』
「うそ・・・だろ・・・」
達人と言っていた哉斗は見事クリア・・・!
なはずもなく・・・クリア失敗していた。
「うそだ・・・こんなはずが・・・」
ひどく落ち込んでる様子の哉斗。
ま、鬼なんてそんなやすやすとできるもんじゃないしな。
これが現実だろ。
「つぎ・・・次は俺も難しいでぜってぇ空に負けねぇ!」
「へいへい・・・」
そこは次こそ鬼で負けねぇって言った方がかっこよかったんじゃ・・・。
「やるぞ!」
で・・・。
「なんで・・・なんでフルコンボなんだよ!」
「な、なんかごめん・・・」
「謝んなよ!よけい惨めになってくんだろ!」
えぇー、どうしろと。
「ねぇ、そろそろ私たちユーホーキャッチャーしたくなってきたんだけど」
「ん、じゃあ行くか」
「そうね」
「楽しみです!」
三人でユーホーキャッチャーがある二階へ・・・。
「俺置いてかないでよ!」