部屋で俺はカルの話をした。

カルは俺達のために犠牲になってしまっていること……

俺にとってカルはすごく大切な人だってこと……


たくさん話した。


話すたびに悲しくなる……

もっと強くなりたい………

そう願ってしまう……。


願っているうちは、

何も手に入らないのに……。



「そのカルって人を助けに行こう!!
ノイが助けたいんだろ?
だったら行動するしかねえだろ!!」


「うん………」


俺は強く返事をすることができなかった。



「俺まだ弱いから……
ユイだって守りきれる自信ない………」



まだ俺には自信がなかった。



大切な人を助ける自信が……


大切な人を守りきれる自信が……


そんな俺を見てコウが言った。


「やらなきゃいけないことは、
やらなきゃいけない時にやらないと後悔する。
だけど、やりたいことを
やりたい時にやらないとそれ以上に後悔する。
だから、お前の気持ちに正直に行動してみろ!!」



コウのその言葉に俺は、

思いっきり殴られたように感じた。


俺はカルを助けたい……


なのに俺は、


何で諦めようとしてるんだ…?


何で後回しにしようとしてるんだ…?


今すぐにでも助けに行きたい!!

俺の心の中で何かが変わった気がした……



まだ俺には何もわからなかったけど、


たぶんこれが強くなるってことだと思う。