俺とカルの仲に本当によく似ていた。

だから話の続きを聞くのが、

少し怖かった……。



そんな俺の心を感じてか、

ユイが何も言わずに俺の手の上に

手をのせてくれた…。


「大切な人を守りたい…
何もしようとしてなかった
あの時の俺には贅沢すぎた悩みだったのかな……」


コウの顔が暗くなっていくのがわかる。


「俺は大切な人を守れなかった…
俺のもとから去っていくあいつの手を
握りしめてやることができなかった……」



「………」


何て言えばいいのか分からなかった。


コウにかけてあげる言葉が見つからなかった。


「ごめんな……
こんな暗い話して!!」


「ありがとう。
コウの話聞けて嬉しかったよ。」


「まぁとにかく!!
俺はお前たちと一緒にいたい!!
そうすれば何か見つかりそうな気がするんだ!!」


「これからヨロシクな!!」


コウが笑顔を見せてくれたから、

俺も答えるように笑顔を作った……。


コウの話は途中で終わってしまったけど……

コウは俺とよく似てる……

コウは何もしようとしなかったって言ってたけど、

たぶん違う。


コウは強いから、

優しすぎるから、

すべてを自分のせいだって思ってるんだ。


俺もいつかはこんな風に強くなれるのかな……?


そんなことを考えながらユイと別れて、

俺とコウは部屋に向かった。