夢旅

「あ！そうだ！！
ノイさんに見せたい物があるんだ！！」


そう言ってユイが

見せたのは………



大量の荷物だった…。



「……これ………どうしたの……？」


「これからの旅に必要かなって思って
帰り道に買ってきちゃいました！！」


「買ってきちゃいました！！
ってこんな量どうするんだよ！？
はあ〜」



「それで動けなくて
立ちすくんでたんだよね？」


「コウ…
本当にありがとうな」



「もうお前ら放っておけん…。
ガキすぎるし、
危なっかしすぎる…。」



「それユイだけだし！」
「そんなことないもん！」



俺たちはそんなことを

言い合いながら、

夜道を歩いて宿に帰って行った。


もうすっかり夜遅く、

人の声もなにもなく、

とても静かだった。


だから、

夜道を歩く俺達の声だけが響いていた。



俺の横に大切な人がいる……


俺はこの人たちを守れるようになりたい……


空には雲ひとつなく、

満天の星が輝いていた。


俺の心も輝いていた。