俺は走ってきた道を

もう一度走りかえしてみた。



一度確認した道だけど……



それでも………



ユイがいるんじゃないか


っていう微かな期待を抱いて………



来た道をどんどん戻っていくにつれて


辛くなる………


微かな期待は………



どんどん打ち砕かれていく………




今の俺は……


行き走っていた時の俺とは


全然違う………



俺はそれでも

微かな期待を捨てずに走り続けた………



もう残りわずかな距離しかない……




コウと別れたあの場所はもう


すぐそばまで迫ってきていた………



この角を曲がれば………


たどりついてしまう…………。




俺の心の中の

小さくて弱い希望の光さえ消えてしまった………



結局俺には何もできないのかよ……


結局俺には何も守れないのかよ……