俺は

コウの背中に向かって叫んだ。


コウ……


本当にありがとうな……


いつか話せるようになったら………


話せる時がきたら……


……………



「ん?
よくわからんけど、
どういたしまして」



そう言うと

コウは俺に背を向けて、

走り出した。



俺もコウに背を向けて、

走り出した。



ユイ……

絶対見つけるから………



俺は町の中を走り回った。


何時間も……

何時間も……

永遠と走り回った……。



いつの間にか

夜になっていて、

空にはいくつもの星が輝いていた。



「きれいだな……」


昨日ユイと見た星空を思い出した………



「ユイ………
どこにいるんだよ………」



俺は夜空を見上げて

自分の小ささを知った………


自分の力の小ささを知った………