コウは俺と反対の方向を

指さして言った。


「俺こっち探すから
ノイは向こう側頼むな!
見つけたらここ集合!!」


「はい!わかりました。」


俺が返事をすると

コウは俺に笑顔を向けてから、

走って探しに行った。


コウ……

本当ありがとうな………



よしっ!!!



俺も探すぞ!!



そう思い走り始めた時、

俺は大切なことに気づいた。



「ん?
ああ~っ!!
コウにユイが
どんな人か伝えてない!!
ユイの名前すら教えてなかった!!」


こんな二人で人探しって………


先が思いやられるな……



俺はダッシュで

来た道を引き返し、

コウが走って行った道に向かった。


必死でコウを追いかけた。


「コウッ!!」

俺はコウに向って叫んだ。


「ん?」


コウが振り向いた。


「ノイ、足超早いなー!!
馬より速いんじゃないのか!?」


足には自信があったが

そこまで速くはない……。


コウはすごく大げさだな……。