俺は昨日の場所に

行ってみた。



何となくそこにユイがいる気がしたから……。



でも……


ここにもいなかった………



俺は疲れて、木の下に座り込んだ。


空には雲ひとつなかった。


太陽が俺を照らして

鳥が気持ちよさそうに飛んでいる。



「ユイ………
ほんと、どこにいるんだよ……?」



俺は空に向かってそんなことを呟いていた。


俺の質問に答えが

返ってくるわけもなかった……。




…………。



俺は

立ち上がると手のひらで両頬を叩いて気合いを入れた。



「よしっ!!
もっ一回探しに行ってくるか!!」



今度は店がたくさんある方に行こう。



俺は走り出した。


店の集合地区に近付くにつれて

だんだんと木々が減っていき、

店が増えてきた。


俺は周りをきょろきょろしながら

走っていた。



「っ!!」


俺は誰かにぶつかって派手にこけてしまった。