ユイは抵抗をしなかった……



俺と

ユイは目を閉じたまま

唇を重ね合わせた……。


ユイを確かめるために………

ユイを安心させてやるために………



空では星が流れ、


月が一層明るく輝いた…。




真っ暗な夜の世界を


俺とユイの周りだけ、


星たちが明るく照らしてくれた…。




ただ、

唇が触れあっただけのキスだったけれど


ユイは安心したように



俺に笑顔を見せてくれた…。



「……ノイさん…………
ありがとう………ありがとう………
……ずっと怖かった………
でも……
私とっても安心しました……」



本当に


心から安心してくれたのかは、


わからないけど………



でも………


ユイが笑顔を見せてくれたから…


ユイが安心したって言ってくれたから…


俺はユイに笑顔を返した。



なにより、

俺がすごく安心した……。