ユイのまわりに、

黒いスーツを着た人が数人近づいてきた。


そして……

ユイの横にどこかで見たことのある人が立った。


その人の顔を見て、

俺は驚いた…………


そして……


そして……



何もかもすべてわかってしまった……


その男の人は……



「ノウア国王!」



黒いスーツを着た人たちの一人が、

その男に言った……。



そう…………



ユイの横に立った男とは……



ユイの父であり、

この国の王……



ユイは王女だった……



俺は無知だった……



全然知らなかった……



王女と、

一般市民の俺が

結ばれるわけなどなかった……


俺の恋が叶うわけがなかった……


なんで……


なんで……