「ユイ……?」

俺は小さな声で

そう尋ねた…………


ユイの唇がかすかに動いた……


そして、

かすれた小さな声で言った……



「助けて……」



そう聞こえた……



助けて……?



声が小さくて

よく聞き取れなかったから、

わからないけど……



本当にそう言ったのかは

わからないけど……


だけど……


だけど……


ユイの瞳に涙がたまっていたから……


だから……


俺は……

ユイは助けてって言ったんだって確信した。