「ユイ………
なぜ父の言うことが
わからないのだ………?」



「お父さんはやっぱり
私を見てない……」


ユイが俺の方を向いて、

目を閉じた。


俺の周りが光りに包まれ、

俺の腕を掴んでいた側近が

即座に手を離した。


なんだ?

この光……


俺は訳が分からず、

ユイの顔を見つめた。


「ユイ……
魔法使っちゃだめだよ!!」


「ごめん……
ノイさんにはたくさん迷惑かけたね。」


「ユイ……?」


「ノイさん……
もうお別れだね……
私のためにノイさんがしてくれたこと。
本当に嬉しかった。」


ユイの目から

大粒の涙が流れおちる。



俺はユイの涙を

ぬぐおうと手を伸ばしたが、

光が壁のようにで

ユイの手が届かない。



「ユイ……
なんでそんなこと言うの……?」