俺は、

側近兵たちを避けながら

ユイの方に向かった。


コウとカルも

側近兵を払いのけ、

ルクを助け出した。


俺は、

国王に腕を掴まれている

ユイに手を伸ばした。


ユイは

俺に手を伸ばした。


俺はユイの手を

しっかりと握り、

走って『国王室』を出た。





-


コウはルクをかばいながら、

逃げようとした。


「逃がしはしない」


側近兵に腕を掴まれ、

自由を封じられてしまった。


彼ら相手には

俺たちには、

どうすることもできなかった。



カルが叫んだ。


「俺たちは
間違ってるかもしれない!!
でも……!!
でもやっぱりおかしい!!
ユイがどういう思いを
してきたか知ってるか!?
ユイの気持ち考えたことあるか!?」