「あのね、」

「うん。」

「ごめんね。」

「ううん。」

「あのね、」

「うん。」

「好き、に、なっちゃててね、」

「…うん」

「でもね、さよならしなきゃね、ダメでね」

「…うん」

言ってるうち、涙が止まんなくって
途切れ途切れに話すけど、
彼は優しく相槌を打ってくれた。

「だからね、ごめん、ね…。」


そこまで言い終えたら
彼がゆっくり話し始めた。




「俺らさぁ。ただ、出逢い方が悪かったんだと思うんだわ。もっと俺らが大人になったら、たぶんこんな距離、すっげえ短いよ。逢えるから。逢いにいく。約束する。…好きだから。」



こんな運命なら
どうして神様は私たちを出逢わせたのだろうか。
こんな出逢い方をさせたのだろうか。


お互い好きだってわかって
嬉しいのにね
好きを言って、最後なんて
意味分わかんないよ。