学校の校舎前に行くと、2年生と3年生のクラス表が貼り付けてあった。

私はどうやらA組みたい。

クラス表を見ていると私と同じ女子バスケ部に入っている親友、前川 歌音(マエカワ カノン)が私の隣に来て話し掛けてきた。

「悠宇翔ー、クラスどーだった?」

「私はA組みたいだよ。歌音は?」

「わー、私もA組だよー。
やった、今年も一緒だね!!」

「歌音1年間よろしくねー」

「こちらこそー!!」

しばらく歌音と話した後、2人で教室に向かった。

私が席に座ると、隣には司。

「え?司が隣!?」

私がそんな声をあげると、司がゆっくり顔をあげた。

「何だよ、俺じゃダメだったか?」

「別にそういうわけじゃ無いけど・・・」

「そーか、お前は3年の高橋のことが好きなんだっけ?高橋の隣が良かったんだろ?」

「それは誤解だってば!!
私は高橋先輩のことなんか何とも・・」

何でかわからないが、司は私が高橋 譲(タカハシ ユズル)先輩のことが好きだと勘違いしている。