「早月・・・今はめいっぱい泣きなさい。このことは女子バスケ部の顧問の津島先生にも俺から伝えるから。」

「やっ・・・バスケは続けっ・・・るんですっ・・・っひく・・私はバスケがぁっ・・・・っうぅ」

「わかってる。早月の気持ちはわかる。でも、こうなったら引き返せない。俺が・・先生が代わりになれるんならなってやりたいけど、それは無理なんだ・・・・・。」

「先生はっ・・・・・わからないでしょっ!!・・・高校生でだってバスケットボールで全国大会行ったっ・・とか・・・怪我なんてっ・・っひく・・・してないでしょっ!!・・・」

先生は車を路肩に止め、助手席にいる私を抱きしめた。

「先生は無力だ・・・。早月がこんな辛いときも慰めてやることすらできない・・・。ごめんな・・こんな担任ですまない・・・。」

「先生は悪くなっ・・・いのぉっ・・・・・っひく・・・私はっ・・私はっ・・・・・バスケがぁああああっ・・」

「早月の親御さんにも事情は伝えておいた。
これから家に帰るか?もう少し、こうしているか?」

「もう少しだけ・・・こうしていてっ・・くださっ・・・い・・」

「わかった。」