「どういうことだよ!恵理!」

今度は、俺のほうが熱くなった。

「国債が手におえなくなったの。国家を形成していくのは不可能なぐらいに・・・」

恵理は、呆れたように付け足した。

「つまり、会社でいう倒産。」

日本倒産・・・?

「俺たちどうなるの?」

「だからテスト受けたんでしょう?」

俺は、受験票を食い入るように見た。

<このテストは、あなたを受け入れる国を決めるテストです。>

こんな文、本気にできる訳無い・・・。

「一樹君。私たちは受験するの。」

恵理は真剣な顔をして言った。

「国民全員がライバルよ。」