天野君は私の近くに来て
ストラップをジッと見ていた。


「女子ってこーゆーのが好きなの?」


「え、あ…と
 皆ではないけど、私は大好き…」


思わず緊張してしまう。

普段私は彼とあまり話さないから

私なんかが近くに寄れる
スペースがない…


「栗原さっきからずっと見てたのに
 買わないの?」


「お金があんまり無くて……」


「あぁ、そういうことか」


天野君は納得したように頷いていた。


「栗原だったらどれが欲しいの?」


天野君、誰かに何か
プレゼントするのかな?

女の子、かな?


だったら嫌だな……