「なんだ、自分でも『そこまでじゃない』って分かってるんじゃん」



「…確かに……そうだけど…
とにかくもう会うこともないだろうし、別に好きな訳でもないしこの話は終わり!」



「はいはい」


由梨は少し笑いながらそう言った



「じゃあ、話が終わるついでに廊下に北斗君来てるみたいだけど?」



「え…」



由梨に言われて廊下を見てみると、確かにそこには北斗がいた


「あ、千咲!」



久しぶりに呼ばれたその声に思わず胸がドクッと音をたてた気がした



「私、ちょっと行ってくるね」


「大丈夫?」



由梨が心配そうに私を見上げた


「大丈夫…」



「…本当に?」


「うん!少し、話してくるね」



心配そうな顔をしている由梨に笑顔を向けて私は席を立った