「やぁ、始めまして、諸君。」
「…あれは…?」
「私はゲーム創作者、春日井　拓海(かすがい　たくみ)だ。」
『!?!?』

どっとどよめきが起こる。

「今日は、私のゲームに遊びに来てくれてありがとう
　…実は、とても面白い遊びを持ってきた｣
『?なんだなんだ』『何かのクエスト?』

人々がざわめき始める中、なぜか俺は悪寒がしていた。

「えー、今、ゲームプログラム"回廊"という最上階にあるステージのボスステージの先に、1000人のゲームプレイヤーを拉致した。
『!?!!?』

再びどよめきが起こる。

「このゲームのクリア条件はただ一つ。最上階のボスを倒し、人質を解放すること。」
「っ!!!」

悪寒は当たってしまった。

「ただし、これより、すべてのプレイヤーのステータスは初期化され、クリアした階層もなかったことになる。そして…
このゲームで一度でも死にいたった場合、二度とゲーム復帰はできず、誰かがゲームクリアをするまで生き返ることも現実へ戻ることもできない。外部の人間が装置をはずした場合、高圧の電流が体を伝い、そのプレイヤーは死にいたる。」
『なんだって!?』『冗談はよせよ!!』
「冗談だと思うのか。ならば…」

いきなり照明が消え、部屋が真っ暗になると、

『あああああああああああああああああああああ!!』

いきなり悲鳴が上がった。
照明がつくと、そこには、一人の男性がゲーム創作者春日井によって、首をつかまれていた。…その瞬間だった

ボキッ

とてもいやな音を立て、彼の首はへし折られ、データとなって彼は消えた。
何分たっても、彼が復活することはなかった。

「…これでわかったかい?」

春日井が微笑む。

『ひっ…』『うそ…だろ…』

恐怖におののく人々に彼は笑顔でこういった。

「さぁ、楽しませて送おくれ。ゲーム…スタートだ」