それは入学してすぐのことだった。


あたしはあまり人と話すことが得意じゃない。

初対面の人は特に怖くて、

自分から話しかけるなんて、もってのほかだった。

朝登校すると、あたしは席に座って自習する。

いつも1番早く登校して、勉強。

進学校と呼ばれているこの高校では普通の光景だ。


誰かから話しかけるのを待つだけ、そんな毎日が続くと思ってた。



ガラガラっーーーー


2番目に学校に来たのは…




旬くんだった。

今は性格を知っているから大丈夫だけど、


彼はものすごく、いかつい。

いわゆる、ヤンキーというやつ。


この学校にもこんなチャラそうな人いるんだなと思った。



「おはよ」



まさかの彼からの挨拶。

絶対存在すら気づいてもらえなそう、そう思ってたのに、

向こうから挨拶してくれるなんて。




「お、おはよ…」



「なんでどもってんの?笑

あ、絶対今俺のこと怖いって思っただろ!」



「なんでわかるの? …あっごめん。」



「はははは、おもしろいやつ。素直でいいねー(笑)

俺、大塚旬。これからよろしくな、小山優菜ちゃん!」




!!!!名前、覚えててくれてたんだ。

そう思うと嬉しくて。。

今から思えば、その時からあたしは彼に恋をしていたのかも。