私が爽太に近づかなければ
爽太も彼女さんも
幸せになれるんだよね。



私、爽太のこと好きだけど
いや好きで大切に思ってるからこそ
爽太の思いは受け止めたい。



爽太の恋を応援しないと。





私は震える声を喉からを絞り出し
「分かった。」と
ただ一言だけ言った。



爽太はそのまま無言で
教室を出て行き、
私はその姿が見えなくなるまで
ボーっと見つめていた。