「俺は違う話もしたかった」

立ち止まったまま動けなくなった。
そんな私をダイスケはギュッと抱きしめた。

「本当はずっとこうしたかった。上手くできなくて泣きそうだったり、自分のことを責めてる時」

ダイスケの言葉に、ずっと閉じ込めていた想いが溢れ出した。

「私、気がつかずにいた。卒業して初めて、言えばよかったって思った」


本当はもっと近くにいたかった。