年末に帰省した時、私宛に一枚のハガキが来ていた。卒業した高校の吹奏楽部から、指揮の先生が引退するのに合わせてhome coming dayをするとのこと。楽器を持っている人は是非一緒に演奏しましょうとも書かれていた。最後の指揮をみんなで演奏なんて、いい企画だなと思った。

リョウタにはhome coming dayで、お世話になった先生の引退だから、バンドの練習も休むと伝えた。リョウタからは、そんな企画をしてくれる後輩がいるなんて羨ましいとまで言われた。

ほんの少しだけ、胸が痛んだ。

本当は、アイツに会えたら、という淡い期待があったから。