さすが尚くん。
瑞葵とは違うね。


「うんっ。めっちゃ強いんだよ。中でも……」


わたしは、例の篠川くんについて話した。


ちょうど、その話がおわる頃にどこの試合がやっているか聞きに言っていた冬崎が帰ってきた。


「みんなやったぞ。あの『青桜』の試合が見れる!」



いつもとは全然違うテンションが高い冬崎がそう言った。


「やったー!」



わたしだけすごいハイテンションで喜んだ



「………………」



でもわたしとは真逆で瑞葵がどこか不機嫌そうだった。


「………?」


どうしたのだろう。


や、きっとわたしの気のせいだ。


だって、あの青桜の試合が見れるんだから


そう、ココロに言いきかせた。